佐藤が、弁護士を志したのは、幼少期に遡る。当時の佐藤の心に強く刻まれたのは、理不尽な会社の仕打ちに対し、怒りに震える父の姿であった。一見、抗いえないように見える社会の大きな力に対抗する技術、それが法律であると、子供心に感じたそうである。その後、佐藤は、幼いころに抱いた法律への思いを胸に成長していく。しかし、具体的に、弁護士を志したのは、大学１年生のとき。当時のアルバイト先の社員の「企業に飼われるような人間になっては駄目だ。企業と対等に渡り合えるのは、法律の専門家である弁護士だけだ。」との言葉に、強く影響をうけた。その後、艱難辛苦をのりこえ、平成１４年司法試験に合格し、現在に至る。

佐藤のもとに寄せられる相談は、雑多だ。個人の相談もあれば、法人の相談もある。損害賠償、建物明渡、借金問題、交通事故、相続、離婚、刑事事件など、多岐にわたる。そのすべてに、佐藤は、全力をもって立ち向う。佐藤はいう。「せっかく縁があって、自分を選んでくれた依頼者のために、全力を尽くさなければ失礼じゃないですか。勝てる事件は、必ず勝つよう細心の注意を払います。普通なら負ける事件でも、勝てるよう、また、依頼者が満足するように最大限努力しなければなりません。負け事件でも、一筋の勝ち筋を見出すのが弁護士の醍醐味なんです。」事件後、佐藤のもとには、勝った事件の依頼者からはもちろん、負けた事件の依頼者からも、感謝の言葉がよせられる。佐藤は、負けた事件の依頼者からの感謝の言葉を聞いて、心から嬉しく、自分がやったことに間違いがなかったと感じるとのことだ。

佐藤は、依頼者のために、最大限の努力をするが、事件の性質によっては、相手の心情を慮らなければならない事件もある。特に、刑事事件の被害者との示談交渉などでは、相手の気持ちを察しなければならない。「人と人なんですよ。依頼者のプライバシーに配慮するのは当然ですが、できる限り、こちらがもっている情報を正確に開示し、反省の言葉を伝え、加害者、被害者の立場、状況を正確に伝えることで、理解してもらうんです。至誠は通ず、という言葉を私は信じています。」そのような佐藤の姿勢に、相手も心打たれ、事件は解決に向かう。依頼者も相手も、みな満足する結果を得られる、その手助けをするのが弁護士の仕事の一つであると佐藤は、強く述べる。

税理士法人みなとパートナーズと合同事務所をたちあげた佐藤だが、今後の展望を聞くと、次のように答えてくれた。「世間では、弁護士は、法律のプロで何でも知っていると思っている人もいますが、違うんです。確かに、法律のプロではありますが、何でも知っているわけではありません。その知識の穴を埋め、依頼者にとって間違いのない情報を提供していく、そのための合同化です。今後も、依頼者のために、最善と呼べる施策を行っていきたいと思います。」
弁護士としての知識、経験はもちろん、他業種の知識、経験を兼ね備え、フットワークの軽さをベストミックスした佐藤、今後のますますの活躍を期待しよう。